リレーエッセイ002 正月無関心病 北側松太
正月といっても、普段とあまりかわらない。餅が嫌いなので雑煮は食べないし、めでたいといって、朝から酒を酌むこともない。正月飾りやお節は家人任せ、正月を迎える買い物には付き合わされるが、あれこれ口を出すことはない。年始の挨拶にも出かけなければ、こっちがそうだから近しい親類以外の年始客もめったに来ない。会う人ごとに新年の挨拶をするのも面倒なので、外にもでない。まるで正月無関心症候群。
昔から、そんな風だったのかといえば、そうでもなく、子供のころは、暮の餅搗からはじまる正月のさまざまな行事に心を浮き立たせた。たぶん、就職した頃から、そうした世の中の動きに少しづつ無関心になり始めたようだ。というのも、正月も盆もほとんど仕事という職業を選んでしまった。人が楽しんでいるのにこっちは仕事、というひがみが、すこしづつ心を歪ませたのかもしれない。そんな職業とも五年前におさらばした。
最近は、今まで見ることのなかった「紅白歌合戦」などをなんとなく見ているので、正月無関心病からいくらかは回復しつつあるのかもしれない。今年は、わが「季語歳」の発展を願って、越後一ノ宮のお弥彦様に、初詣でもと考えている。(季語歳理事、写真=初春の弥彦神社で)
