リレーエッセイ006 チョコレートの食べ方 長谷川 櫂
虎屋ではマドレーヌは売らない。アンリ・シャルパンティエでは羊羹は売らない――というように和菓子と洋菓子の間には一線が引かれている。しかし、それほど厳密なものではない。なぜなら和菓子も起源はすべて中国。米も小豆も中国から伝わった。和、洋といったところで日本に伝わったのが早いか遅いかの差でしかないわけだ。
さて、チョコレートはまぎれもなく洋菓子だが、最近、抜群においしい食べ方をみつけた。チョコレートを牛乳といっしょに電子レンジで溶かしてトーストに塗ってみてください。バレンタインデーに食べきれないほどチョコレートをもらう人はぜひお試しいただきたい。
チョコレートと牛乳、それにもろもろの愛を電子レンジの高温の中でどろどろにするなんて残虐非道ではありますが、何とトーストだけでなく焼き餅(!)にはさめばもっとおいしい。はたしてこの「チョコ餅」が和菓子か洋菓子かなどという詮索はこのさい、どうかご無用に。(季語歳理事長、写真=バレンタインデーのチョコレート)
