【子季語】
大鷭/小鷭/誰首鶏
【解説】
ツル目クイナ科の鳥。草深い水辺に繁殖する夏鳥。全体が黒褐色で額から嘴にかけて赤い。嘴の先端は黄色で脚が長い。
【科学的見解】
バンは、クイナ科の鳥類で、日本全国で繁殖するが、冬期は関東以南の地域で越冬する。水辺環境を好み、水田や河川、池、湿地等の草の茂みに生息している。水辺の植物の種子や昆虫等を餌としている。暖地では、年に二回から三回繁殖し、一回の営巣で五個から十二個程度産卵する。近縁種としては、オオバンが知られており、嘴のつけ根のところの色彩で見分けることができる。(藤吉正明記)
【例句】
雨催ひ鷭の翅に猶暗し
嘯山「葎亭句集」