おなもみ 晩夏
【子季語】
なもみ/巻耳(けんじ)/蒼耳(さうじ)
【解説】
キク科一年草。山野や川原、空地等の荒地に自生している。高さ が三十センチから一メートル以上にもなる。雌花・雄花があり、茎の頂には雄花、葉腋に雌花をつける。花は目立たないうす緑色 のコロンとした感じで多数つく。秋になると鋭いトゲのある果実が密集してできる。その実は、人の衣服や動物の毛等についてなかなかとれない。
【科学的見解】
オナモミは、古くから存在が知られているが、アジア大陸から渡来したものと推測されている。昔は、道端などに普通に見らていてたが、近年個体数が激減し、現在では絶滅危惧種に指定されている。近年よく見かけるオナモミのような植物は、メキシコ原産のオオオナモミの可能性が高い。(藤吉正明記)