【子季語】
孟春/上春/春初め
【解説】
陰暦の時代には新年のことを示す言葉であったが、現在では春の 初め頃のことを指す。
【例句】
初春まづ酒に梅売るにほひかな
芭蕉「真蹟懐紙」
タグ別アーカイブ: etc
風切鎌(かざきりがま)三冬
【解説】
鎌のもつ力によって、風を衰えさせようというおまじないの一種。 屋根に鎌を取り付けたり、竹竿の先に取り付けて風に向けて立てたりする。
墓囲ふ(はかかこふ) 仲冬
【解説】
雪や冬の風から墓を守るため、藁や菰で墓を囲うこと。凍りついた墓石が割れるのを防ぐためである。
雪棹(ゆきざお/ゆきざを) 晩冬
【子季語】
雪竿/雪尺/スノーポール
【解説】
積雪量を測るため、雪に立てておく目盛のついた棹のこと。道路 と側溝の境に立てて目印としたり、校庭などでは、百葉箱の脇に 立てられたりする。
【例句】
雪竿や船路に倦みし佐渡が島
東几「新類題発句集」
寒厨(かんちゅう) 晩冬
【子季語】
寒くりや
【解説】
冬の台所のこと。
だぼ鱚(だぼはぜ) 三冬
【子季語】
ぎす
【解説】
ソトイワシ科の深海魚。沖縄から北海道まで広く分布する。細長 い体型で六十センチくらい。色は白いものから黒っぽいものまで 様々である。口先が長く尖る。蒲鉾の原料となる。
ひめぢ 三冬
【子季語】
ひめ/ひめいち/金太郎
【解説】
ヒメジ科ヒメジ属の硬骨魚。日本各地の浅い砂地に棲息する。下顎に黄色い二本の髭があるのが特徴。体色は赤褐色で体長約二十センチ程度。煮付け天麩羅などにする。
生姜味噌(しょうがみそ/しやうがみそ) 三冬
【解説】
味噌を味醂や黒砂糖と一緒に煮て、すりおろした生姜を混ぜたもの。おでんやしゃぶしゃぶのたれに利用したり、そのまま温かいご飯にのせて食べたりする。
【例句】
霜朝の嵐やつつむ生姜味噌
嵐雪「独吟二十歌仙」
鯛味噌(たいみそ/たひみそ) 三冬
【解説】
鯛の身をほぐし、味噌や料理酒と一緒にどろどろ状に煮たもの。温かいご飯にのせて食べる。
【例句】
鯛味噌に蕗の苦みはなかりけり
松瀬青々「妻木」
塩鰹(しおがつお/しほがつを)三冬
【解説】
鮭同様に塩引きをした鰹のこと。秋に取れるもどり鰹が使われる。内臓を取り塩漬けにして樽に寝かせて作る。伊豆地方ではこれを切り身にして正月に食べる。