毒茸(どくたけ) 三秋
【子季語】
どくきのこ/汗茸/笑ひ茸/しびれ茸/苦栗茸
【解説】
毒きのこのこと。軽い下痢程度で収まるものもあるが、ドクツルタケのように食すと致命的になるものもある。近年もっとも中毒が多いのは月夜茸。椎茸に似た茸である。写真は天狗茸。
【科学的見解】
菌類の中でも人に対して有毒成分を持つものを毒茸と称している。キノコなどの菌類は、通常植物の枯葉や枯木を分解し生活をしているものと樹木の根に菌類の菌糸がつながり、共生関係を築いて生活をしているものに分かれるが、両者ともに毒茸を有している。キノコの子実体は梅雨や秋雨後に出現するものが多く、代表的な毒茸としてはドクツルタケ、ツキヨタケ、テングタケ、ドクベニタケ、ニガクリタケ、シロハツモドキ、キホウキタケ等が知られている。(藤吉正明記)