向日葵(ひまわり、ひまはり) 晩夏
【子季語】
日車、日輪草、天蓋花
【解説】
向日葵は太陽の花。太陽に向かって花の向きを変えると考えて、この名がついた。夏の象徴の花である。
【来歴】
『滑稽雑談』(正徳3年、1713年)に所出。
【実証的見解】
キク科ヒマワリ属の一年草。北アメリカ原産で、公園や庭などで広く栽培される。丈は二メートルほどにもなる。夏、茎頂に花径十五センチほどのあざやかな花を咲かせる。内側の花びらがない花を筒状花、外輪に黄色い花びらをつけた花を舌状花という。種からは油が取れ、食用にもなる。
【例句】
向日葵の月に遊ぶや漁師達
前田普羅「新訂普羅句集」
向日葵の蕋を見るとき海消えし
芝不器男「芝不器男句集」
日を追はぬ大向日葵となりにけり
竹下しづの女「はやて」
向日葵の眼は洞然と西方に
川端茅舎「川端茅舎句集」
向日葵の垂れしうなじは祈るかに
篠原鳳作「海の旅」