高黍(たかきび) 仲秋
【子季語】
蜀黍(もろこし)/もろこしきび/唐黍/高梁(こうりやん)
【解説】
インド原産のイネ科の一年草。四月下旬に種をまき、十月ころに 穫り入れる。丈は三メートルほどになり、秋、茎の頂点に赤褐色 の穂をつける。乾燥させたあと、穂から実をしごき採り食用とす る。粉にして団子にしたり、高黍酒にしたりする。
【科学的見解】
タカキビの標準和名は、モロコシである。モロコシは、イネ科の一年草で、大正時代に日本へ導入され、それ以降は食用または近年では家畜の飼料として利用されている。本種の実は、熟すと赤褐色に色付くところが特徴である。近縁種としては、同じモロコシ属のホウキモロコシが知られており、和箒の材料としてしばしば栽培されている。(藤吉正明記)