馬鈴薯の花(じやがいものはな) 初夏
【子季語】
じやがたらの花/馬鈴薯の花
【解説】
ナス科の一年生作物。南アメリカ原産で十七世紀にオランダ人がインドネシアから日本にもちこんだ。六月ころ茎の先端に白や淡いピンクの花をつける。根茎は食用となるじゃがいも。
【科学的見解】
ジャガイモは、ナス科の野菜で、江戸時代に日本に導入された。原産地は南米であり、ペルーなどの標高の高い山岳地域で多様な種が栽培されており、寒さに強いということから北欧等の世界の寒冷地の主要なデンプン源として栽培されている。ナス科植物は、ナス・トマト・ピーマン・トウガラシ等主に果実を食される野菜であるが、ジャガイモの場合は例外的に茎が肥大化しデンプンが貯蓄された塊茎部分を食用にする珍しい野菜である。花は、他のナス科同様に合弁花をしており、白色が多いが桃色や薄紫色のものも存在する。(藤吉正明記)