榲めろ(まるめろ) 晩秋
【子季語】
まるめいら/おにめ/香円
【解説】
バラ科マルメロ属の落葉低木、小高木。高さは七、八メートルに なる。五月ごろ枝先に白または淡紅色の花を一つつける。実は九 月から十月に黄熟する。香りがよく、生食するほか、果実酒やジ ャムなどに利用する。咳止めの薬にもなる。
【科学的見解】
西アジア原産のマルメロは、バラ科の落葉小高木で、酸味が強く生食には適さないため、加工用としてジャムやシロップとして利用されている。本種の栽培は、主に長野県や東北地方で行われている。本種と近縁な種としてカリンが知られているが、カリンの果実が長楕円形に対して、本種は丸もしくは洋ナシ形になるところで区別できる。(藤吉正明記)