雀の帷子(すずめのかたびら) 晩春
【解説】
畑や庭、野原など世界各地に見られる、イネ科の越年草。雀は小さいことの譬えで、帷子は単衣の着物を意味する。雀の着る単衣の着物に例えてつけられた名前。三ミリくらいの淡緑色で扁平の小穂をつける。花期は四月から五月にかけて。
【科学的見解】
スズメノカタビラは、イネ科の一年草もしくは短命な多年草で、北海道から沖縄・小笠原までの空き地や路傍、田畑付近に普通に生育している。花序の枝は平滑であり、小穂の柄には数個のとげがあることがある。近縁種も多く、在来種のツクシスズメノカタビラ、ヤマミゾイチゴツナギ、ミゾイチゴツナギや、外来種のツルスズメノカタビラ、オオスズメノカタビラ、コイチゴツナギなど複数存在する。スノーフレークスノーフレークは、ヒガンバナ科の多年草で、観賞用として庭先や公園などで栽培されている。本種の標準和名は、オオマツユキソウである。花冠は、釣鐘型で下向きに複数付けるところが特徴である。(藤吉正明記)