月見草(つきみそう/つきみさう) 晩夏
【解説】
アカバナ科の二年草、原産地はメキシコ。初夏になると、白い四弁の大きな花を夕刻に開き翌朝にはしぼんで赤黄色となる。
【科学的見解】
ツキミソウは、別名としてツキミグサと呼ばれている。メキシコ原産の本種は、アカバナ科の二年草であり、江戸末期にマツヨイグサ類とともに導入された。花は、白色をしており、黄色の花をつけるマツヨイグサ類とは容易に区別できる。現在、マツヨイグサ類は逸出して田畑や市街地等でよく見かけるが、本種は日本の野生環境に馴染めなかったのか、逸出個体はほとんど見かけない。(藤吉正明記)
【例句】
月見草別れてのちの山霧は
臼田亜浪「定本亜浪句集」
月見草咲く砂明り聖徒にや
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
北斗露のごとし咲きすむ月見草
渡辺水巴「水巴句集」