白南風(しろはえ) 晩夏
【子季語】
しろばえ/しらはえ
【解説】
梅雨が終わり空が明るくなった頃、南東方面から吹いてくる夏の季節風。暗い梅雨空に吹く南風を黒南風というのに対して、梅雨明けの明るい空に吹く風を白南風という。
【例句】
魚簗打に出る白栄の夜空かな
大須賀乙字「乙字句集」
白南風の夕浪高うなりにけり
芥川龍之介「澄江堂句集」
白南風や化粧にもれし耳の蔭
日野草城「花氷」
白栄や月さ緑に夜半の雲
原石鼎「原石鼎全句集」
白栄や或夜の雲の霽れぎはに
原石鼎「原石鼎全句集」