罌粟坊主(けしぼうず/けしばうず) 晩夏
【子季語】
芥子坊主/罌粟の実
【解説】
罌粟の花の散った後につける球形の実のこと。茎頭に青緑色の実がつき、やがて熟して黄色になると、上部の穴から小さな種を放出する。薬味として用いられる。種は非常に小さいもののたとえに使われる。
【例句】
けしの花余り坊主になり易き
正岡子規「子規句集」
夕暮や芥子の坊主の又殖ゆる
長谷川零余子「雑草」
ぎざぎざの葉に雨一つ芥子坊主
原石鼎「原石鼎全句集」
地を這ふて曲る茎あり芥子坊主
原石鼎「原石鼎全句集」
芥子坊主一つ出来たる淋しくや
松本たかし「石魂」