歳徳神(としとくじん) 新年
【子季語】
歳徳/年神/若年様/正月様/年爺さん/お年さま/歳徳棚年棚/恵方棚/豊年棚/年俵
【解説】
新しい年があけると、その年の新しい神様がやっくるとされ、陰陽家ではその神様を年徳神・年徳と呼んだ。この神の来訪する方角(恵方)に向け棚を吊り、注連縄、小松、鏡餅、神酒など供えた。
【例句】
火の数や年徳棚のにぎやかさ
鬼貫「よるひる」
年神に樽の口ぬく小槌かな
其角「雑談集」
灯や恵方の棚の松のかげ
方壺「新類題発句集」
年棚や鏡に通ふ嫁が君
柳也「新類題発句集」
あばら家も年徳神の御宿かな
一茶「七番日記」
年神に御任せ申す五体かな
一茶「八番日記」
浮橋の居りごころや神の棚
元夢「千題集」