蛭蓆(ひるむしろ)三夏
【子季語】
蛭藻/笹藻
【解説】
ヒルムシロ科の水生多年草。池や沼などに群生する。繁殖力が強く、水面に、小判形の葉を敷いた様に浮かべる。
【科学的見解】
ヒルムシロは、北海道から琉球に分布する浮葉植物である。花は、花粉媒介のため、開花の時のみ水面より上に出るが、開花後は再び水中に沈む。名は、本種が生育するような沼にはヒルが多く、葉に乗って水面に浮かんでいることもあるとのことで、その姿をたとえて蛭筵と名付けられた。同属近縁種としては、フトヒルムシロやオヒルムシロなどが存在する。(藤吉正明記)
かるの子や首指出してひるも草
惟然「藤の実」