春光(しゅんこう、しゆんくわう)三春
【子季語】
春の色、春色、春望、春の匂、春景色、春景、春の光
【関連季語】
春日
【解説】
もともとは春の風光、春の景色をいったが、春の日の光としても用いられる。
【来歴】
『俳諧大成新式』(元禄11年、1698年)に所出。
【文学での言及】
誰か言つし春の色東生より到ると、露暖かにして南枝花始めて開く 菅原文時『和漢朗詠集』
野煙の春の光に嘯いて、各々一句を吟じ、山霞の晩の色を酌んで、忽ちに数盃に酔ゑり 橘在列『新撰朗詠集』
【例句】
鳥の羽に見初る春の光かな
樗良「樗良発句集」
道遠し松寿千年春の色
荷兮「曠野後集」
鳥の羽に見初むる春の光かな
樗良「樗良発句集」
春光の大竹藪へ庇かな
松本たかし「野守」