鋸草(のこぎりさう ) 仲夏
【子季語】
羽衣草/西洋鋸草
【解説】
キク科の多年草。比較的乾いた日当たりのよい山地の草原に自生するが、観賞用に栽培されるものもある。互生する細長い葉の綠は細裂し、鋭い鋸歯がある。茎は直立し、五十センチ~一メートルほどになり、五~九月頃頂に直径七~八ミリ程の白い小花が沢 山かたまって咲く。花は赤いものもある(セイヨウノコギリソウ)。
【科学的見解】
ノコギリソウは、キク科の多年草で、北海道から本州までの山地の草原に普通に生育している。花冠は、舌状花と筒状花を集めた頭花となる。細長い葉に規則的な鋸歯が入るところが名の由来にもなっている。近縁種としては、エゾノコギリソウやヤマノコギリソウ、キタノコギリソウなどが知られており、またヨーロッパ原産のセイヨウノコギリソウが園芸植物として庭先や公園などに植栽されている。(藤吉正明記)