竹煮草(たけにぐさ)晩夏
【子季語】
竹似草
【解説】
ケシ科の大形多年草。丈は二メートルにも達する。山野の日当たりのよい場所に自生し、葉裏も茎も白っぽく、茎の頂に白色の、 時には赤みを帯びた小花をつける。果実は莢状にたれて、風に揺れると音を立てることから、ささやき草とも呼ばれる。
【科学的見解】
タケニグサは、本州から九州に分布する多年草である。山野に多く分布しているが、近年では都市部の荒地でもよく見かける。葉には、切れ込みが複数入り、特徴的な形をしている。茎を折ると黄色の液体が染み出し、紙に文字を書くことができるが、有毒でもあるため注意が必要である。(藤吉正明記)
馬飼ひも馬柵して住めり竹煮草
前田普羅「新訂普羅句集」