杜鵑花(さつき)仲夏
【子季語】
皐月躑躅
【解説】
ツツジ科の常緑低木でつつじの一種。紅紫、ピンクなど色はさま ざま。園芸種として栽培されるが、渓流の岩肌などにも自生する。 つつじに遅れて五月半ば頃から開花する。
【科学的見解】
サツキは、本州関東以西の太平洋側から九州に分布する常緑低木である。花の美しさから、多くの園芸品種が作出され、マルバサツキなどとの交配から数百の品種が作られている。代表的な品種としては、花が赤紫色の大盃(おおさかずき)があり、公園や街路樹、庭木など様々な場所に植栽されている。(藤吉正明記)
さつき咲く庭や岩根のかびながら
太祇「太祇句選」
庭石を抱てさつきの盛りかな
嘯山「葎亭句集」
満開のさつき水面に照るごとし
杉田久女「杉田久女句集」