避寒(ひかん)晩冬
【子季語】
避寒宿、避寒旅行、避寒地
【解説】
冬の寒さを避けるために温暖な地や温泉などへ出向いて一時期を過ごすこと。夏場の避暑のようには混雑しない。老人や病人向けといえるであろう。
【例句】
大浪の打つ暖かき避寒せり
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
舟寄せて漁翁の見舞ふ避寒かな
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
縋り乗る避寒の宿の馬かりて
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
橙に天照る日ある避寒かな
松本たかし「松本たかし句集」
佳きひとの髪を結はざる避寒かな
日野草城「昨日の花」