春の海(はるのうみ)三春 季語と歳時記 【子季語】 春の浜、春の渚、春の磯、春の沖 【解説】 蕪村が「春の海ひねもすのたりのたりかな」と詠んだように穏やかな海である。砂浜で桜貝を拾ったり、潮干狩りを楽しむ海である。 【来歴】 『改正月令博物筌』(文化5年、1808年)に所出。 【例句】 春の海ひねもすのたりのたりかな 蕪村「古選」 帆柱に帆のもたれけり春の海 蓼太「蓼太句集二篇」 はるの海月なき宵も朧なる 白雄「春秋稿二篇」 はるの海真中にありて目覚めたり 暁台「暮雨巷句集」 はるの海遊びわすれて啼く烏 青蘿「青羅発句集」