接木(つぎき) 仲春
【子季語】
接穂/砧木/接木苗/芽接/切接/根接
【解説】
樹種を改良し、結実をよくするために、木の枝や芽などを他の木に接いで生育させる。元木は砧木(だいぎ)、接がれる枝や芽を接穂という。春の彼岸のころの作業がよいとされる。
【例句】
小刀のそれから見えぬ接木かな
支考「東華集」
垣越しにものうちかたる接木かな
蕪村「蕪村句集」
庭中にあるじ酒くむ接穂かな
白雄「白雄句集」
夜に入れば直したくなるつぎ穂かな
一茶「文化句帖」
うれしさよ接木の椿花一つ
正岡子規「子規全集」