第4回恋の俳句大賞は篠原隆子さんの句に決定いたしました。大賞作品はこれまでどおりハウステンボス(長崎県)の園内にプレートにして展示します。投句総数は489句。前回の倍以上の応募がありました。第5回の応募締め切りは7月31日です。
【大賞】
君を知りきのふの恋を卒業す 篠原隆子
長谷川櫂 選
【総評】
人類は誕生以来、恋をしてきた。その時間の重みを忘れさせるような新鮮な恋の句を選びました。
【特選】
父となる君にも愛のチョコレート 斉藤真知子
結婚し、やがて子どもが生まれる二人。いつまでも互いに出会ったときのような恋心を抱いている。
君を知りきのふの恋を卒業す 篠原隆子
前の恋を忘れられずにいたのだろう。それが君を一目見たとたん。
セーターの編み目で恋が笑ってる 小島寿々
セーターを頭からかぶって恋人が笑っているのか。それともセーターが笑っているのか。思いをこめてセーターを編んでいるのか。
【入選】
失恋を振ってやったと夏の雲 高橋良邦
出初式私の彼は今梯子 山縣敏夫
霜柱ぎゅうっと踏んで忘れよう 小島寿々
恋なのか失恋なのか冬の蝶 葛岡昭男
熱燗や恋人までの射程距離 浅木ノヱ
墓場まで持ってゆく恋いわし雲 鈴木歌織
恋は今静かな暮らし水仙花 夏井通江
告白の勇気をポインセチアより 織田亮太朗
風花や忘れたわけじゃないのです 小島寿々
手の中に君の手のあり春を待つ 影山武司
趙栄順 選
【総評】
今回も様々な恋模様をみせていただいた。大賞の句「君を知りきのふの恋を卒業す」には爽やかさと共に深々とした余韻がある。
【特選】
恋をする君が着てみな花衣 篠原隆子
恋人への手ばなしの讃歌、若さが眩しい。
恋は今静かな暮らし水仙花 夏井通江
恋の季節を遠くした女人か、水仙花の静謐。
恋失せて磯の海鼠となりゐたり 川辺酸模
失恋した男か、海鼠の哀愁と滑稽。
【入選】
告白のあとは朧のふたりかな 三玉一郎
天の川君の処へ泳ぎ切る 山縣敏夫
バレンタインデーまさかの恋が始まりぬ 篠原隆子
吾もまた氷る覚悟の逢瀬かな 三玉一郎
君を知りきのふの恋を卒業す 篠原隆子
蓬莱やいよよこれから共白髪 木下洋子
マフラーと真っ赤な頬と白い息 稲井千紗
秋晴れの今日はあなたをひとりじめ 水野真由美
紫陽花の色にあふるる恋心 吉川弘子
晩婚や秋果大事に育てゆく 山本桃潤
