第十三回 きごさい全国小中学生俳句大会 表彰式
3月9日(土)都立清澄庭園内、大正記念館におきまして「第十三回きごさい全国小中学生俳句大会 表彰式」が行われました。
授賞式参加のために来場した皆さまが、清澄庭園の池を巡り、ご家族そろって笑顔で大正記念館に入ってこられ受付をなさる姿が印象的でした。保護者の方から「三月の青空と優しいひかりそして澄み切った空気、開放的なガラス張りの記念館とお庭、鮮やかな花と鳥たち」と表現された庭園はいつまでも見飽きない景色でした。
今回の「きごさい全国小中学生俳句大会」には、大賞、特選、入選、佳作、研究会賞、学校賞の表彰者約30名と、保護者約50名、合わせて80名を超える皆さまが、東京都内はもちろんのこと、大分県や山口県、また高知県や京都府など遠方からもお越しになりました。本俳句大会では、外国の日本人学校を含め、29都道府県132校から17,000名の応募があり、過去最高の応募数となりました。
表彰式では、壇上の受賞者が緊張しながらも、賞状を客席にご披露くださる場面も見られ、会場から盛んな拍手が送られておりました。
【大賞】
あせいっぱいぼくのからだであそんでる
土佐市立高岡第一小学校
五年 関 隆佑さん
髙田正子氏
【特選】
いますぐにはしりだしたいとかげかな
世田谷市立桜丘小学校
三年 濱﨑 葵さん
ドッカーンほえているんだ大花火
土佐市立高岡第一小学校
四年 中平琉輝矢さん
満月へ道がつながるはしの上
江東区立川南小学校
六年 伊藤 翔さん
長谷川櫂氏
【特選】
父がつくる雑煮の味は母の味
山口大学教育学部附属光中学校
三年 久保めぐみさん
終戦日影も子どももみな消えた
大分市立大在小学校
五年 松尾彩希さん
あせいっぱいぼくのからだであそんでる
土佐市立高岡第一小学校
五年 関 隆佑さん
小山正見氏
【特選】
夏祭りみこし空まで持ち上げる
静岡学園中学校
三年 宮村 圭さん
マイルール白線たどる春の道
足立区立島根小学校
五年 杉瀬 葵さん
青空を貸し切りにして運動会
江東区立明野小学校
六年 安井彬人さん
その後行われた講評会では、長谷川櫂氏、髙田正子氏、小山正見氏、飛岡光枝氏、上澤篤志氏による鑑賞講評とともに、受賞者自身の飾らない生の思いも語られ、受賞作品をより深く多面的に味わう機会になりました。
表彰式では、副賞として、書道家であり、日本学校俳句研究会理事の白川鼎心氏が受賞句を揮毫くださった色紙(大賞)、きごさい代表の俳人、長谷川櫂氏著の『四季のうた』(中公文庫)、『こども歳時記』(小学館)、開明の墨汁が贈られました。
昨年にひき続き、オンライン(リアルタイム)での表彰式参加者も募ったところ、7名の児童生徒とそのご家族さまからご希望があり、美しい画面のモニターをとおして、賞状を受け取ったり、コメントを返したりする場面も見られ、モニター越しに全体写真に参加するなど、工夫の活かされた式となりました。
今回から、読売新聞社東京本社のご後援をいただけるようになりました。「きごさい全国小中学生俳句大会」の重要性が理解され、子どもたちの感性を磨く場がますます広がっていきますこと、大変有り難く存じます。ご協賛くださっている(株)小学館、開明(株)をはじめ、ご協力くださった清澄庭園、江東区芭蕉記念館等、関係するすべての皆さまが全面的にご支援くださり、おかげさまで会場に集ったすべての方々が潤いのある、豊かな時間をともに味わう表彰式となりました。この場をお借りし深く感謝申し上げます。