若夷(わかえびす)新年
【子季語】
若夷迎
【解説】
夷神の像を刷ったお札のこと。縁起がよいというので、元日の早朝に売りに来たそれを買い求め、歳徳棚に供えたり、門口に張ったりした。江戸時代の上方の風俗。
【例句】
歌学せば上達しめよ和歌えびす
季吟「山の井」
若夷ふところよりや四方の春
信徳「砂箒」
当年もまだ若えびす八十二
言水「真蹟」
年や人にとられていつも若えびす
芭蕉「夜の錦」
兄たちは皆れきれきや若えびす
路通「翁草」
愛敬に能い客つるや若恵比寿
素丸「素丸発句集」
若あらば神代の皰若えびす
常矩「おくれ雙六」
明けたつやされば幾世を若戎
東宜「発句題叢」