懸想文売(けそうぶみうり/けさうぶみうり) 新年
【子季語】
懸想文/化粧文
【解説】
懸想文は本来艶書を意味したが、良縁、夫婦和合、商売繁盛等のご利益もあるとされる。元禄のころ、元日の朝から十五日まで、赤い袴に立鳥帽子、白覆面といういでたちで京の町を売り歩いた が、その後すたれた。現在、京都須賀神社で復活し、昔の姿を真似て節分祭とその前日に売っている。
【例句】
鶺鴒はむかしむかしやけさう文
蓼太「蓼太句集第三編」
ちと見せよことし王母がけさう文
大江丸「はいかい袋」
懸想文睦月けふとぞ書かれたり
銀台「松のそなた」