鬼縛の実(おにしばりのみ) 初秋
【子季語】
夏坊主
【解説】
鬼縛はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉低木。高さは一メー トルくらい。三月から四月にかけて黄緑色の萼片を持つ花を咲か せる。秋、楕円球の実が赤く熟す。樹皮が丈夫で、鬼でも縛れる というのでこの名がある。
【科学的見解】
オニシバリは、ジンチョウゲ科の落葉低木であり、本州福島県以南から九州までの山地林内に生育している。夏に落葉することから、ナツボウズという別名を有する。本種の果実は、赤く熟し、辛味があるとのことである。同じジンチョウゲ属で赤い実をつけるものとしては、ナニワズ(別名:エゾオニシバリ)やカラスシキミ、コショウノキなどが知られている。(藤吉正明記)