万年草(まんねんぐさ) 初夏
【解説】
ベンケイソウ科キリンソウ属の多年草。本州の山地、高山などに自生する。茎は紅紫色を帯び横に這う。高さ十センチほどになる花茎は根元から枝分かれする。六月ころ花茎の頂点に十個から二十個ほどの黄色い小花をつける。
【科学的見解】
万年草は、同属内に複数の種を含んでおり、一年草もしくは多年草として日本に自生もしくは帰化している。代表的な種としては、ムカゴを生じて子を増やすコモチマンネングサ、海岸付近に自生するタイトゴメ、山地の岩上に生育するタカネマンネングサ、都市近郊の石垣や空き地などに定着している外来植物のツルマンネングサやメキシコマンネングサなどが存在する。いずれの種も葉や茎が多肉質であるところが特徴である。(藤吉正明記)