山眠る(やまねむる)三冬 季語と歳時記 【子季語】 眠る山 【解説】 冬山を擬人化したもの。中国の山水画伯、郭煕の画論の次の言葉「冬山惨淡として眠るがごとく」が、この季語の原点。春は「山笑ふ」夏「山滴る」秋「山粧ふ」、季節に応じて使い分けのできる重宝な季語。 【例句】 君が世や風治りて山ねむる 一茶「寛政句帖」 果樹園の門を閉ざしぬ山眠る 前田普羅「普羅句集」 眠る山佐渡見ゆるまで径のあり 前田普羅「定本普羅句集」 日あたりの海ほかほかと山眠る 尾崎紅葉「紅葉句集」