寒の入(かんのいり)晩冬
【子季語】
寒に入る、寒固、小寒の入、寒前
【解説】
一年のうちでいちばん寒さがきびしい時期に入る日のこと。一月六日ごろにあたり、この日から立春前日(節分)までの約三十日間を寒という。
【例句】
月花の愚に針立てん寒の入り
芭蕉「薦獅子」
晴天も猶つめたしや寒の入
杉風「杉風句集」
猶白し寒に入る夜の月の影
蝶夢「草根発句集」
うす壁にづんづと寒が入りにけり
一茶「七番日記」
よく光る高嶺の星や寒の入り
村上鬼城「定本鬼城句集」
きびきびと応ふる寒に入りにけり
松本たかし「野守」
朝々のさすがに寒に入りにけり
星野立子「春雷」