樫の実(かしのみ) 晩秋
【解説】
橿(かし)の実樫は、ブナ科コナラ属の落葉高木アカガシ、シラカシ、ウラジロガシなどの総称である。褐色の硬い実は秋に熟し地上に落ちる。くぬぎの実同様どんぐりとも呼ばれる。
【科学的見解】
樫類は、ブナ科コナラ属の常緑性樹木であるシラカシ、アラカシ、ウラジロガシ、アカガシ、ツクバネガシ等に使用される総称である。ブナ科の果実は、どんぐりとも呼ばれているが、果実の種類としては堅果になり、それを覆う部分は殻斗と呼ばれている。椎類の堅果には渋み成分は少ないため、そのまま食べることができるが、樫類の堅果には渋み成分であるタンニン類が含まれているため、食用にするにはあく抜き等が必要となるため手間がかかる。(藤吉正明記)
【例句】
樫の実の落ちて駆け寄る鶏三羽
村上鬼城「鬼城句集」