葛藤(つづらふじ/つづらふぢ)晩夏
【子季語】
つづら/葛籠葛/青葛(あをかづら)/青藤/木防己
【解説】
葛藤はツヅラフジ科ツヅラフジ属の落葉蔓性植物。日本各地の山 地に自生し、蔓は長く伸びる。七月から八月にかけて小型の円錐花序に淡緑色の小さな花をつける。秋に小さな葡萄状の実が黒く熟す。
【科学的見解】
ツヅラフジは、本州関東地方以西から琉球に分布するつる性の木本植物である。別名は、オオツヅラフジとも呼ばれている。本種の茎や根は、シノメニンなどのアルカロイドを含み、鎮痛・リュウマチ・神経痛などの薬として利用されてきた。また、つるは乾燥すると硬くなるため、つづらかごの材料としても利用されている。(藤吉正明記)