黄楊の花(つげのはな) 晩春
【子季語】
あさま黄楊の花/姫黄楊
【解説】
ツゲ科の常緑小高木。暖地に自生するが、革質の葉は光沢があっ て美しく、枝が多いことから庭木や垣根にされる。晩春、淡黄色 の細かな花が群がり咲く。材は堅牢緻密で印材、版木、櫛や将棋の駒などに用いられる。
【科学的見解】
ツゲは、ツゲ科の常緑低木で、関東以西から九州までの山地に生育する。また、刈り込むと葉が密になり、常緑性で目隠しにもなることから、住宅地付近の生垣にも利用されている。近縁種としては、伊豆七島の一部に生育するハチジョウツゲや小型のヒメツゲ等が知られている。ツゲの花は、春に開花する。花は、葉の付け根の葉腋に単性花を束生し、雌花の周りに複数の雄花を形成する。(藤吉正明記)