真菰の芽(まこものめ) 仲春
【子季語】
真菰生ふ/かつみの芽/芽張るかつみ
【解説】
真菰はイネ科の大型多年草で水辺に自生する。仲春の頃、角のよ うな芽を出す。古名を「かつみ」といい、角ぐむ様子を「芽張る かつみ」という。
【科学的見解】
マコモは、イネ科マコモ属の多年草で、日本各地の流れの緩やかな池沼等に生育している。葉は長さ一メートル程になり、水辺のヨシやガマ等と同様に大型の抽水植物となる。水中地下部に根茎と匍匐枝を横走し、平面的な広がりを見せる。春に伸びる匍匐枝(新芽)は、土の中を伸びていくために、先が硬く尖っている。(藤吉正明記)