【子季語】
ごばいし
【解説】
ヌルデシロアブラムシがぬるでの葉に寄生してできた虫こぶのこと。タンニンを豊富に含んでおり、染料などに利用される。虫が瘤を破って出てくる前に採取される。
【科学的見解】
ヌルデは、ウルシ科ヌルデ属の落葉低木であり、北海道から沖縄までの二次林内やその林縁部などに生育する。葉は、大きな奇数羽状複葉となり、稀に小葉にヌルデシロアブラムシが寄生することで虫こぶが形成され、その虫こぶのことを五倍子もしくは附子と呼んでいる。虫こぶをよく乾燥させた後、昔はお歯黒等の染料や漢方薬として活用されていたとのことである。(藤吉正明記)