卯杖(うづえ/うづゑ) 新年
【子季語】
卯の杖/初卯杖/祝の杖/卯杖の祝/卯杖の寿/御杖正月
【解説】
初卯の日、悪鬼を祓うというまじないの杖を、大学寮や諸衛府から天皇・皇后などに献上する儀式。柊・棗・桃などの陽木を五尺三寸の白い杖に削り、頭を白い紙で包んで、四株を単位として二束から三束奉る。五色の糸を巻き付けたり、美しい彩色を施した華やかなものもあり、献上の後には、昼御座の隅に立てて飾られた。
【例句】
摺子木も次手にたのむ卯杖かな
許六「犬註解」
古猫の相伴にあふ卯杖かな
許六「韻塞」
子母銭をつけてくれたる卯杖かな
松瀬青々「妻木」