種漬花(たねつけばな) 晩春
田芥
【解説】
アブラナ科の越年草で田のあぜや水田あと、路傍など普通に見られ北半球に広く分布する。春、白色で花弁が四枚の小さな十字花をつける。葉は円形から楕円形で互生し羽状複葉で頂小葉がもっとも大きく、高さは十センチから三十センチくらい。
【科学的見解】
タネツケバナは、国内において北海道から琉球に分布するが、国外では北半球の温帯域に広く分布している。名は、イネの種籾を水につけて、苗代を作るころに花が咲くことに由来する。近縁種としては、本種に似て、茎が細く直立し、全体に毛が多いタチタネツケバナが存在する。(藤吉正明記)