フリージア 晩春
【子季語】
香雪蘭/浅黄水仙
【解説】
南アフリカ原産の多年草。丈三十センチほどで、剣状の葉の間から花茎を出し、下から咲きのぼる数個の花をつける。花の色は、白、黄、紅、紫など多様であるが、なかでも黄色が象徴的。清冽な芳香を放ち、香雪蘭の名もある。
【科学的見解】
フリージアは、アヤメ科の多年草で、切り花としての活用や観賞用として庭先や公園などで栽培されている。本種の標準和名は、アサギズイセンである。花冠は、高杯型をしており、上向きに複数花をつける。似た植物としてスイセンアヤメが挙げられるが、本種の花茎は先端付近で垂直に曲がるのに対して、スイセンアヤメは直立するため、その点で見分けることができる。(藤吉正明記)