追羽子(おいばね/おひばね) 新年
【子季語】
遣羽子
【解説】
お正月の女の子の遊びのひとつ。ふたり以上でひとつの羽子をそれぞれの羽子板でつき合い、落とした方が負けとなる。昔は負けると墨や白粉をつけたりした。羽子をつく音やテンポがいかにものどかで新春によくにあう。
【例句】
やり羽子は風やはらかに下りけり
支考「大註解」
やり羽子や世心しらぬ大またげ
太祇「新五子稿」
やり羽子や妹背の板の中に落つる
言水「江戸広小路」
遣り羽子の中を大八車かな
白麻「発句類聚」
遣羽子や下宿の窓の品定め
正岡子規「子規全集」
杯をふせて追羽子見るとなく
石橋秀野「桜濃く」