蝗(いなご) 初秋 季語と歳時記 【子季語】 螽/稲子/蝗捕り 【解説】 イナゴ科に属するバッタ類の総称。体長は三センチほどで色は黄緑色。実りの田に棲みついて、飛んだり跳ねたりする。稲を荒らす害虫でもあり、これを捕まえ、佃煮などにして食す。 【例句】 人浅し水に妻負ふいなごかな 言水「京日記」 道ばたや蝗つるみす穂のなびき 暁台「暁台句集」 枯れ枯れの野辺に恋する螽かな 一茶「七番日記」 先へ先へ行くや螽の草うつり 樗堂「萍窓集」 稲刈りてにぶくなりたる螽かな 正岡子規「子規句集」