梅鉢草(うめばちそう/うめばちさう) 晩夏
【解説】
ユキノシタ科の多年草。北海道から九州までの、日当たりの良い やや湿った山野に自生する。白い五弁の花が梅鉢の紋に似ている ところから名が付いた。広い卵形の葉が根生し、その間から直立 した花茎が伸び、その頂に、直径二センチほどの花をひとつづつ付ける。清楚な感じのする花である。草丈は十~四十センチ。
【科学的見解】
ウメバチソウは、ニシキギ科(旧ユキノシタ科)の多年草であり、北海道から九州までの山地の日当たりの良い草原や湿地に生育している。本種の変種としては、全体的に小型で高山に生えるコウメバチソウや鹿児島県の屋久島の山頂部に生育するヤクシマウメバチソウ等が知られている。名の由来は、花の形が梅鉢紋に似ていることから名付けられた。(藤吉正明記)