岩茸(いわたけ/いはたけ) 晩秋
【子季語】
高嶺岩茸/岩茸採
【解説】
地衣類イワタケ科で日本各地の山地の岩上に生ずる。地衣体は扁平な楕円状で径は五センチから十センチくらい。色は光沢のない灰褐色である。古くから食用として知られているが、切り立った岸壁などに生えるため、採取はきわめて危険な作業となる。三杯酢や和え物にして食す。
【科学的見解】
岩茸(イワタケ)は、菌類と藻類の共生体である地衣類の仲間で、北海道から九州の低山帯の岩上に付着して生育している。主に食用にされている種はイワタケであるが、その他近い仲間としてはヒメイワタケ、アナイワタケ、タカネイワタケ、シワイワタケなどが存在する。(藤吉正明記)