いちび 晩夏
【子季語】
桐麻
【解説】
アオイ科イチビ属の一年草。インド原産で、繊維をとるために栽培されていたが、今では野生化している。草丈は一メートルからから二メートルくらい。全体がこまかい毛で包まれる。七月から八月ごろ、五弁の黄色い花を咲かせる。
【科学的見解】
イチビは、インド原産の外来植物であり、古くから繊維植物として栽培されてきた。現在では、世界の亜熱帯から亜寒帯にかけて幅広く分布している。別名は、キリアサ(桐麻)とも呼ばれている。日本では、飼料や野菜などの畑地に侵入し、最も強害な雑草の一つとなっている。(藤吉正明記)