蒼朮の花(おけらのはな/をけらのはな) 晩夏
【子季語】
うけら/朮/蒼朮(そうじゅつ)
【解説】
キク科オケラ属の多年草。本州、四国、九州の日当たりのよいところに自生する。葉はかたく縁が鋸歯状。晩夏、枝先に白または淡紅色の頭花をつける。花の周囲を苞葉が取り囲む。
【科学的見解】
オケラは、キク科の多年草で、本州から九州までの低山や山地の草原や林縁に生育する。本種の花は、筒状花が集まった頭花となり、その周りには魚の骨のような羽状深裂する苞葉を有している。本種の花は、昔から親しまれてきたようで、万葉集にはウケラという名で示されており、それが転化してオケラになったと推測される。(藤吉正明記)