沢桔梗(さわぎきょう/さはぎきやう) 初秋
【子季語】
ちょうじな
【解説】
キキョウ科の多年草。全国の山野の湿った所や湿原に生え、群生することもある。高さは一メートルくらいにもなり、茎は中空。葉は互生して笹形。花期は八月から九月頃で濃紫の唇形花を房状につける。
【科学的見解】
サワギキョウは、北海道から九州の湿地に生育する多年草である。キキョウに似た紫の花を咲かせ、水辺に生えることからその名がついた。近年、全国的に個体数が減少している。特に、平野の湿地では、その姿をほとんど見られなくなった。(藤吉正明記)
村雨や見る見る沈む沢桔梗
幾葉「卯辰集」