釣鐘人参(つりがねにんじん) 初秋
【子季語】
ととき/沙参(しゃじん)
【解説】
キキョウ科の多年草。千島列島から全国の山地、高原などに生える。高さは一メートルくらいで全体に毛がある。葉は卵形で三枚から六枚が輪生する。夏から秋にかけ淡紫色の釣鐘の形をした花を下向きにつける。春の若芽は「トトキ」といって珍重される。
【科学的見解】
ツリガネニンジンは、北海道から九州の山野に普通に見られる多年草である。小葉は、輪生し、釣鐘型の薄紫色の花が印象的な植物である。本種は、変種が多く、花冠がつぼ型になるサイヨウシャジン、高山域に生育するハクサンシャジン、岩場を生育地とするオトメシャジンなどが知られている。(藤吉正明記)