岩蓮華(いわれんげ/いはれんげ) 初秋
【子季語】
ほとけのつめ/仏指草/仏甲草
【解説】
ベンンケイソウ科の多年草。古いわらぶき屋根や岩の上などに生え花が咲くと枯れる。多肉質の葉は白緑色で先のとがった楕円形。九月から十一月頃二十センチくらいの花茎をだし、白い穂状の花をつける。関東以西、四国、九州に分布。重なり合った葉を蓮の花に見立ててこの名がある。観賞用に栽培される。
【科学的見解】
イワレンゲは、ベンケイソウ科の多年草であり、本州から九州にかけての乾いた斜面岩上に生育している。また、多肉質の葉や花が美しいことから、観賞用として鉢植えなどにもされている。名の由来は、多肉質の葉が密に輪生することから蓮の花に見立て、生育地が岩上であることからイワレンゲと付けられた。近縁種としては、コモチレンゲやアオノイワレンゲ、ツメレンゲなどが知られている。(藤吉正明記)