苦参(くらら) 仲秋
【子季語】
草槐/狐ささげ
【解説】
マメ科の多年草。「眩草」(くららぐさ)は根をかむとくらくらする程苦いため。漢方では「苦参」(くじん)といい健胃薬とし、茎や葉の煎汁は殺虫剤として用いる。日当たりの良い草原や山野に自生。クサエンジュの別名がある。六、七月頃淡黄色のエンジュ(アカシア)に似た花をつける。
【科学的見解】
クララは、本州から九州に分布するマメ科の多年草である。茎の基部が木質化するため、低木のように見える。花が紫色の一型をムラサキクララと呼び、区別することがある。本種は、国の絶滅危惧種に指定されている蝶・オオルリシジミの幼虫の食草になっている。(藤吉正明記)