貝母の花(ばいものはな)仲春
編笠百合/母栗/春百合/初百合
【解説】
ユリ科バイモ属の球根植物。中国中東部の草原などに自生する。鱗茎から出る茎は、五十センチから八十センチほどになる。広線形の先のとがった葉を持ち、三月から四月にかけて、上部の葉腋に鐘状の花を下向きにつける。色は緑を帯びた白。花径は三センチくらいである。
【科学的見解】
バイモは、中国原産の薬用植物であるが、鑑賞性も高いため、庭や公園などにも植栽されている。鱗茎には、アルカロイドを含み、解熱剤などとして利用されてきた。花は釣鐘型をしており、同属の在来の植物としては、クロユリやコバイモなどが知られている。(藤吉正明記)